足の指を使い、正しい立ち方をすることが足下の健康のようである。
それを実践するために、まず、何をしたらいいだろう?
「ビーチサンダルなど鼻緒のある履物を生活の一部にできればそれがいいし(夏、ビーチサンダルを社内で室内履きにしている人もいるとのこと)、鼻緒を履けない人は、何気なく椅子にすわって指をつまむような動作だけでも、テレビを見ながら指を使ったりとか、足の指を使う習慣をつけるんです。人差し指と親指で鼻緒を挟むような運動をしてもいいし、ビー玉やタオルをまるめて親指と人差し指ではさむ運動をしてもいい」
足の指を使う生活をすれば、浮き指は直るということだ。
そして先生はまた、しみじみと、
「日本人は鼻緒を取り戻していただきたいですね」
と語る。
「鼻緒がある履物は日本にしかない。『鼻緒がある』ことは人間の足にすごく大切なんです。
どういいかというと、家の玄関にゲタやわらじがなければビーチサンダルでもいいから試して欲しいのですが、鼻緒を足の親指と人差し指でつかむと「ぎゅっ」と大地をつかむような力がかかるのを感じませんか?これがいいんです。この感覚を日本人は忘れてしまいました。
現代、靴は進歩して足の指に力を入れなくても歩くのに何の支障もなくなった。日本人は足の指を使うことをしなくなり、指に力が入らなくなってしまった。
浮き指の人は、歩く時、かかとをついてつま先を出すという動作ができていない。いい靴ができているので、指を使わなくても普通に歩ける。鼻緒のある履物は、指が鼻緒をつかむので力が入る。大地をつかむ。本当はそういう履物が望ましいんです」
実際、先生の研究を取り入れ、幼稚園でわらじ保育を初めているところもあると聞いた。園児がころぶのが少なくなった、と報告されている。
先生の経緯を伺った
「足の研究を始めて26年になりますが、きっかけは、体育の教員をやっていた時、子供達の体がおかしいという中の一つにつちふまずというテーマがあったことです。
僕は文科系の大学出身で、生理学的な研究をする環境ではなかった。でも何かかしら自分独自の研究をしたいと思って、じゃあ手近なところでつちふまずをやろうかというのがきっかけですね。
しかしつちふまずの研究は、僕だけではなくかなりの研究者が煮詰まって、学会にあがってこなくなったんです。
でも自分は足にこだわりがあった。
人間は立って生活しているんだから、立った時の姿勢が何故歪むのか?と考えた時、人間の身体は全て足から首までつながっている、どっかが歪めばどこかが歪む、当然立った時のいろんなことがまず影響するのではないか?と思って、
『立った時の立ち方を何らかの方法で見る方法はないか?』
と機械を作ったんです。
それで見たらほとんど指(足の指の圧力)がでていなかった。身体の歪みは指が出てないことも影響するとわかったんです」
今でこそ皆、脚長差を口にするが、 「背中の歪みが股関節の骨盤だ、と最初に言い出したのは僕(平成8年の読売新聞にて発信)なんですよ」 と明るく先生は笑った。
「みんながやらなかった立った時の指、立ち方を足の裏から見れたのが自分の研究の大きなポイントでした」
足下の権威は、深々と語る。
先生は、足の長さを直すとっておきの方法を教えてくれた。
「足の長さに左右2〜3cm差があるのはざらで、皆それをほとんど気がつかないで生活しています。そこから骨盤の歪みも生じてくるんです。
これが1分間の運動で簡単に直すことができます。しかしすぐにもとに戻っちゃうんですが、その方法が阿久根マジックです」 |