 |
 |
このカゴをあなたはいくらなら買うでしょうか?
そもそもカゴって手間がどのぐらいかかるのか、材料が何なのか私はろくに知りません。
そう、近所に住む小山さんに声をかけられるまでは・・・ 小山さんは山歩きが趣味という70才の主婦です。
「カゴ作りをしない?」
小山さんは散歩でばったり会った私に、カゴ作りの魅力を目を輝かせ語ってくれました。
「材料も自分で採ってくるの。それが楽しいの」 |
しかし私は思いました。
(物産展に売っているようなカゴを苦労して作ってもなあ)
欲しくば買えばよかろうとビアススタッフにあるまじきことを思わなくもありません。
カゴは山に普通に生えているツルで作るといいます。
私の住む場所は、駅から車で20分程離れた自然豊かな場所。散歩するとうっそうとした茂みにいくつも出会います。
(でも、ツルなんてあったかなあ?) 「何のツルで作るんですか?」と私。
「アケビが上等よ」と小川さん。
「そんなのあるんですか?」と私。
「そこらにいくらでもあるわよお」
小山さんは豪快に笑いました。 自分の暮らしの中で、普通にやれる。
そこが気に入りました。
「是非、教えて下さい」
私は、別人のように意欲的になったのです。
用意するもの
・ 花を切るハサミ
・ 長靴
・ 軍手
・ 首に巻くタオル
・ 帽子
 |
 |
是非参加したいという友人Kさんと共に、小山邸を訪れました。
「さあ、行くわよ」
小山さんは帽子に長靴、軍手という出で立ちで、手にカマを持ちます。
私たちも手に花きりバサミを持ち、小山さんの後に続きます。
小山さんは山道を登り、ヤブに入っていきました。 |
 |
 |
 |
ヤブとは、ササがたくさん生えている場所で歩く道などありません。かきわけかきわけ入っていきます。
(こんなところにツルがあるのか?)
小山さんを疑り始めた時、
ヤブの中、ふいに木が生えていてそこにツルがからまっていました。 |
 |
 |
 |
写真はミツバアケビです。葉が5枚のゴヨウアケビもありました。
「小山さんありましたー。葉が3枚ついてますが?」
「それはアケビよ。ひっぱって」
ヤブに隠れた小山さんの声がかえってきます。 |
 |
 |
 |
「あ、とれました!」
根はハサミで切りました。
こんなことと思われるかもしれませんが、実にこんなことが嬉しいのです。
『材料集めが楽しいのよ』
その気持、私にもわかりましたよ! |
|