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ライフスタイルコラム毎月1日更新 信州・たぁくらたぁの泥つき通信 野池元基「たぁくらたぁ」とは長野県の一部で使われる方言で「しょうがねぇやつ」「のんきもの」など、本気で怒るときも
愛情を込めてやさしくたしなめるときにも使われます。
野池さんがそんな「たぁくらたぁ」たちの事柄を環境をテーマに信州の暮らしに至るまでお伝えします。その3
地球温暖化を招くマンモス店舗

前回話題にしたマンモス店舗は広大な農地をコンクリートの下敷きにするだけではない。新しいショッピングセンターが近くにできれば便利になっていいなあ、なんてノンキなことは言っていられない。地球の未来を危機にさらすのだ。

マンモス店舗は巨大怪獣に例えられる。ウルトラマンに出てくる怪獣とは違って建物を踏みつぶして歩くわけではない。しかし、その巨体を維持するために大量に食って大量に排泄するのだ。では、何を食っていくのか? それは人類の果てしなき欲望? たぶんそうに違いないと、ぼくは思う。でも、ここでは環境に則して考えてみることにする。大型店舗がむさぼり食うのはエネルギーである。大型店舗は莫大なエネルギーを消費する。そして、地球温暖化の原因となるCO2を地球にまき散らす。

長野市の環境課が事務局となっている「ながの環境パートナーシップ会議」という組織に、ぼくは属している(もうすぐ辞めるけど)。そのメンバーであり、ぼくが事務局長を務めている環境市民団体「コペルニクス」のメンバーでもある研究者に、既存のデータをもとにして店舗からのCO2排出量を推計してもらった。すると、1年間の排出量は約1万7000トンという数値がはじき出された。

しかし、こんな数値を示されても、ほとんどの人はピンとこないはずだ。CO2を秤にかけて量った読者はたぶんいないだろうから。こういうときには、より身近な例に置きかえてみるのがいい。そこで、長野市の家庭ならばいったい何世帯分のCO2排出量になるのか換算してみた。すると、約5300世帯分という答えが出た。人数にすれば約1万4000人分。要するに新しい町が一つできるのといっしょだ。
さらに、ぼくらは排出量の計算を続けた。郊外のショッピングセンターへの来店客はほとんどがマイカーを使うことは確実なので、この自動車から排出されるCO2がどれだけの量になるのだろうかと。

店舗を計画している会社が概算した1日の来客数約1万8000人という数字から、相乗りなどを考慮して1万台の自動車が平均片道10キロを走ってショッピングセンターに来ると仮定してみた。すると、CO2排出量は約1万7000トン。世帯数にすれば約4800世帯分である。
つまり合計で約1万世帯分にのぼるCO2が放出されるというわけだ。ちなみに長野市の世帯数は約14万4000。各々の家庭でこまめに省エネの努力をしたとしても、そんなものは巨大怪獣に情け容赦なく飲み干されてしまう。

今月中に、この店舗を許可するか否かの判断を長野市の専門委員会が下す。しかし、このような環境面での影響についてはほとんど議論されてこなかった。環境課は弱腰だ。まったく情けない。「できることから始めよう」とキレイごとを市民に訴えているだけでは、地球温暖化は防げない。ウルトラマンになれとは言わないが、せめてドン・キホーテぐらいにはなってくれよ。「お任せ」の傍観はしないから。
(なお、大型店舗からのCO2排出量の根拠については「コペルニクス」のホームページでご覧いただけます。http://homepage2.nifty.com/copernicus/「イオンSC(予定)から排出されるCO2について」をクリック。)

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