18世紀の半ばになってイギリスで始まった産業革命は、地球が10数億年かけて蓄えてきた化石燃料を源として、生産力の飛躍的な発展を推し進めました。
資源をめぐっての度重なる争いと地球の営みを遥かにしのぐスピードで生産活動を続けたあげく、多くの生き物たちを絶滅に追い込み、更には第三世界の人々や未来を担う子供達に、豊かさのつけだけを押し付ける結果をもたらしてしまいました。
世界の人口の1/4に当たる16億人が未だに電気を使えない環境にある中で、日本はといえば、CO2の総排出量に於いて世界第4位、一人当たりの排出量で見ると中国の7倍、インドの9倍と言う事実からしても地球温暖化問題における責任の重さが分かります。
温暖化問題を深刻化させた石油もあと40年で枯渇するなどとは良く聞く話ですが、1年ごとにカウントダウンしている様子もありません。人類は一体、石油埋蔵量のいかほどを消費してきたのだろうかとの疑問に、世界の地質学者達は、オイルピークという答えを用意しています。しかもそのピークは今年、遅くとも四年以内には訪れると警告するのです。
ピーク以後の石油は、前半に掘り出しやすい所から手を付けた結果、たとえあと半分残っていようとも、経済的にも、エネルギー的にも掘り出す価値としては低い、使い勝手の悪いものと見るべきでしょう。事実、石油関連会社も総合エネルギーに目を向けざるを得ない昨今の現状です。
昼夜の隔たりがある事で、地球上全ての生命が養われ、豊かな循環系が保たれて来たにも拘らず、石油文明先進国は、夜を明るくし、24時間型ライフスタイルを広めて来ました。一方、発展途上国と言われる国々は、今も、地方色豊かな、文化的生活を営んでいるのです。私は、これらの国々を、その多様性による豊かさに敬意を表して、太陽文明先進国と呼ぶ事を提案いたします。そして、この物差を当ててみると多様性を否定し、世界の画一化に邁進する、石油文明先進国は、太陽文明後進国に違いありません。
戦後60年、石油文明大国となったわが国の現状はと言えば、終戦直後でさえ、食料自給率70%、エネルギー自給率90%であったものが今では食料がカロリーベースで40%エネルギーにいたっては僅かに4%と言う有様です。こんな国が、世界第三位の軍備を持っている。世界の目からは「不思議の国・日本」と見られても仕方ありません。
国力の低下を危惧し、少子化を心配する前に、食料とエネルギーの自給を心がけるべき時です。確かに日本は「石油の無い国」ですが「再生可能な自然エネルギー」に世界一恵まれた国なのです。「日本は資源のない国」というマイナスの呪縛から自らを解き放ち、古来からの稲作を中心にした循環型農業をかてに「太陽文明」先進国を目指してゆくことこそが明るい未来を約束する道だと私は確信しています。
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