ロハス・健康・環境を考える【ビアス】
トップページ ビアスについて エコショップ インタビュー ライフスタイルコラム スタッフルーム
イベント スタッフの「これ、やってみました!」 ブックライブラリー リンク集
トップページ > ブックライブラリー > 吉里吉里人(きりきりじん)
ブックライブラリー
吉里吉里人(きりきりじん)上・中・下巻
吉里吉里人(きりきりじん)上巻
吉里吉里人(きりきりじん)中巻
吉里吉里人(きりきりじん)下巻
スローライフ系
吉里吉里人(きりきりじん)上・中・下巻
井上ひさし (著)
新潮社
上巻 購入する
中巻
購入する
下巻 購入する

この物語で独立国となることを宣言した吉里吉里国は、東北地方の山間に囲まれた4千人そこそこの一寒村である。本作品はこの小さな村がなぜ独立国を目指す必要があったのか、その実現のための食料の自給自足やエネルギー自給するための準備、そして反乱分子として制圧されることなく独立国として認められるためのシナリオをユーモアたっぷりに描かれている。
独立国家への一つの切り札である医療技術の高さを示すため生み出された前と後ろに二つ頭のある犬は“イッタカキタカ”とよばれ、トマトを股にぶら下げた狸は“トヌキ”として登場するなど、その類の言葉遊びだけでも十分面白い。また、吉里吉里人の独立宣言や社会批判そして自分たちの目指す暮らしなどを語るところがすべてズーズー弁で展開されているせいか、読み終えたころには東北弁への偏見が拭い去られ、それにもまして魅力すら感じてしまい吉里吉里国の標準語であるズーズー弁を話したくなるから不思議である。

ところで、本気で理想郷を思い描きそれを実現しようとすると、どうなるのだろうか。
日本に住む我々は、日本国憲法によって個人の自由と平等が保障され国家によって守られている。その一方で次々に作り出される法律や行政の方針にしばられその範囲内での行動に規制されているともいえる。
吉里吉里国の場合、日本の国益という大義名分を掲げた農政がその地方に暮らす人々を無視し、翻弄し続けたことが独立国への一つ動機になっている。米作に適した土地にもかかわらず減反しろだの、単一作物を多量に栽培しろだの、やれ機械化だの酪農に切り替えろなど、ほっといてくれればそのままでも十分豊かに暮らしていける土地なのに日毎に貧しくなった。このままでは、国益という名のもとこのままではみんな乞食にされてしまう。この状況を脱するには、日本の法律に縛られない自分たちの国を作るしかないと考えたのだ。
しかしながら独立国家がそんなに簡単に実現できるはずはない。本作品の面白いところは、喜劇的ストーリの中にもこれについての真剣な試みが示されているこころである。

この吉里吉里国は、その地方に適した農業を復活させることによる食料の自給自足と地熱発電によるエネルギーの自給を実現し、園芸資材として人気の高い石や漢方として貴重価値の蜘蛛などの輸出で必要な外貨を獲得するなど、一つの国としてその土地の4千人が幸せに暮らしていくための基本的な機能は備えることを行っている。そして、反乱分子として武力で鎮圧されないようにするために武器を持つのではなく、まず諸外国から国として認められるようにすることを第一と考え、莫大な埋蔵金に本づく金本位制通貨と、タックスヘブン国にすることによる外資系企業を取り込みや、世界一の医療技術による世界の要人の命を救うなど次々に切り札を切り出していく。

しかしながら独立国家への道は険しく、独立二日目であっけなくも悲劇を迎えることになる。この最後の時、吉里吉里人に感情移入していてさえ、力を出し切って敗れたときのようなすがすがしさを感じ“きっといつか。悲観的になることはないさ”と希望を与えてくれる作品である。

上巻 購入する
中巻
購入する
下巻 e`芫購入する
ページトップへ
おすすめ本コンテンツ
商品カテゴリー
 
会社情報 広告掲載 著作権・転載について 免責事項 プライバシーポリシー お問い合わせ
本サイトは、ITソリューション企業の株式会社セラクが運営しております。
Copyright 2004-2006 SERAKU Co.,Ltd All right reserved.