株式会社ビアス社長ブログの記事、「隣りの神社」です。

2004年08月06日

隣りの神社

カテゴリー:雑文


私の家の隣りには神社があります。
そこは、ひっそりとした小さな神社なのですが、境内にはヒノキと杉がころよい間隔で伸びていて、地面にはコケと玉龍が自生し、ところどころヤマユリが咲いていたりと清らかな雰囲気につつまれています。

休日の朝、サンダルとパンツ一枚で庭に出ている私は、ついその格好でふらっと神社までも行ってしまって、変質者と間違えられても仕方のないところなのですが、まあ今のところ大丈夫でいます。
というのも、早朝に会う人といえば、いつも境内をキレイに手入れしてくれている近所のMじいさんと犬の散歩のご近所さん2、3人といったところで、パンツをはいていれば一応問題ないようです。

ところで先日、Mじいさんにお土産の饅頭をもっていきました。
すると翌朝、Mじいさんが出勤時間に道路に立っていました。
Mじいさんは、「饅頭のお礼だよ」と言いながら家の前の路肩の草を刈り始めました。
私からすると
(饅頭2個で、この草刈りでは割が合わないだろうに・・・)
と申し訳ない気持ちで一杯なのですが、神社にも面するこの道路の草がずっと気になっていたようなMじいさんは、家のテリトリーの草を一本残らず刈り取って、すがすがしく汗をぬぐいました。
もしかすると饅頭のお礼というより、半分は草刈りの口実だったのかもしれません。
私は、これからも口実のためにも機会があるごとに何か持っていっていこうと思いました。
(私を含めここの近所の人たちは、いつも神社やその周りをきれいにしてくれているMじいさんに心から感謝していることを補足しておきます。)

この草刈りのことをうちの妻がSばあさんに話したところ、
「うちもやってくれればいいのに」
と寂しそうに言葉をもらしました。
それでなりゆき上、草刈りを普段頼んでもやらない妻が、Mばあさんと一緒にやったというから驚きです。

ところで、その神社には井戸があります。その井戸の屋根は柱の老朽が激しく今にも崩れそうでした。
一ヶ月ほど前の朝、めずらしく騒がしい音がしたので、外に出てみると井戸の屋根部分が剥ぎ落とされていました。
解体し廃材を捨てるくらいなら譲ってもらおうと近づいて聞いてみると、残念な・・・いや嬉しいことに
「この屋根は、明治時代前半に造られたものだから、少しでもいかせるとことは活かして改装してほしい。」
と依頼されたということでした。
大工さんは、全部作り直したほうが早いんだけど、と言いながら、古い柱の朽ちたところをカットして新しい木を巧みに接いだところを見せてくれました。その姿は少し誇らしげでした。

屋根の改装を終えた後、修理した継ぎはぎだらけのコントラストを美しいと思うかどうかは人それぞれかもしれません。
しかし私は、夕暮れにそそり立つつぎはね屋根を見ながら
「私は時間をかけて仕事をすればするほど、長持ちする仕上がりになると信じていました。」
というヘンリー・ソローの言葉を思い出していました。

投稿者 Hiromi : 13:36 | コメント (0)
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